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hipjoint中学3年サッカー選手の股関節の治療

中学3年のサッカー選手の股関節の痛みについて

以下、整形外科に書いた紹介した時の文章です。

サッカー部に所属している中学3年生です。6月終わりまでサッカーの引退試合があり、試合に出場できるように治療を行っています。
5月30日に右股関節を負傷し、走ることやボール蹴ることも股関節の痛みでできなくなりました。
すぎなか整骨院には6月7日に来院し、検査および治療を行いました。
股関節は屈曲痛、伸展痛、開排痛、歩行痛を認められる。
触診では中殿筋、内転筋、恥骨筋、鼠径靭帯、腹斜筋、腸骨筋に強く圧痛が確認できました。
他動運動では
屈曲、伸展を強制すると疼痛出現しています。
関連部位として、
右肩関節右顎関節や右足の脛腓関節
があり、そこを施術すると股関節の疼痛は軽減、消失します。
2週間で7回の施術を行い、治療後は痛みが無くなり、軽快に歩いて帰っていきます。
しかし、翌日に運動をしようとするとすぐに痛みが出現し、走れなくなり、サッカーもできない状況に陥ってしまいます。
これが2週間の間続いています。
23日の治療をした後、右股関節の鼠径靭帯を中心としたアイシングを行うと、かなり痛みが落ち着くようです。
鼠径靭帯の圧痛
腸骨筋の圧痛は残っています。
股関節内部に異常があり、内部で炎症を起こして、腸骨筋、鼠径靭帯の緊張、圧痛が残っているのか考えています。
検査など、御高診のほどよろしくお願い致します。

このような文章を作って、すぎなか整骨院がお世話になっている河北総合病院へ紹介しました。

この中学生3年生のサッカー選手は、
ディフェンスのポジションで、
引退試合に向けて練習を頑張っていました。
引退試合がかかっている中野区の地区予選で、試合中に股関節を負傷したようです。

はっきりとした原因があるわけでもないので、
「どうせ骨盤の歪みから来てるものだろう。」
「左右の筋力バランスが悪いがために痛みが出ているのであろう。」
「日ごろの悪い姿勢のまま、ゲームや勉強しているのであろう。」
このような思いで治療を行っていました。

1回目の来院で、
お父さんと一緒に来ていたので、体のバランスが悪いことや日ごろの姿勢が悪いということをしっかり指摘して、対策とアドバイスを行いました。

それと同時に治療後は股関節に痛みがなくなり、歩くことも問題なくなり、関節可動域は回復しました。
引退試合がかかっているので、このまま練習しながら治療を続けましょうと伝えました。

しかし、翌日来院したら、
再度右股関節が激痛になり、走ることもサッカーもできなくなりました。

体のバランスは整っているし、肩の可動域は改善している。
しかし、
股関節を動かすと腹斜筋、腰の部分が痛くなったようです。
圧痛、熱感もありました。

検査の時見逃したのではないかと考えてしまいました。

腹筋や背骨の調整をしっかり行い、骨盤の歪みを整え、内転筋や恥骨筋の圧痛や硬結も取り除きました。
股関節の機能をアップさせるテーピングを貼ることによって、筋肉のサポート、関節の補強をしまさした。
毎回の治療の後に、
痛みや動作を確認してもらうと、
痛みが無くなり、喜んで帰っていきます。

このようなことが続いて、
腹筋や内転筋、恥骨筋の圧痛や硬結がなくなっているにもかかわらず、
鼠径靭帯部
腸骨筋
が悪化していることがありました。

手をかざすとビリビリと手のひらに感じてくるものがありました。

股関節のことでできる限りのことはやっている。
なのに、本人の希望する痛みの除去とサッカーがしたいということが叶えることができません。
これだけ治療効果を発揮しているのに、
痛みが取れないこともあり、
股関節の内部損傷があると考え、
河北総合病院で精密検査の依頼をしました。

股関節に詳しい先生がいるわけではなかったのですが、スポーツ障害に詳しい先生に診てもらうことができました。

精密検査の1週間後、
検査結果の報告がありました。
病名
「右股関節関節唇損傷」

股関節唇とは?
骨盤側の寛骨臼の辺縁を取り巻く柔らかい線維軟骨組織で、リング状のゴムパッキンのように大腿骨頭を包み込んでいる部分です。大腿骨頭を安定化させ、衝撃吸収の役割を担っています。 関節唇には神経が存在し、損傷を受けると痛みを生じることがあります。 関節唇損傷を生じると骨頭が安定しなくなり、次第に軟骨が破壊され、変形性股関節症へ移行すると考えられています。

股関節唇損傷の症状
股関節唇を損傷すると、脚を動かす動作で痛みが走ったり、引っ掛かり感を感じたりします。日常生活ではあぐらをかくような姿勢や、股関節を深く曲げて内側へ脚を組む時に痛みや違和感を生じることがあります。靴下を履く、爪を切るなどの股関節を深く曲げる動作、車の乗り降りや椅子から立ち上がる際に痛みや異常感覚を生じる場合には、股関節唇損傷の可能性があります。痛みの程度は鈍痛から激痛まで様々です。

このような損傷を言います。
基本的に安静、ひどければ手術になるかと思われます。

この中学3年生のサッカー選手は、軽度であったため、安静、保存療法ということになりました。

その後、3週間ぐらいサッカーや体育をやらないで、走ることなどの運動をしないで、安静しながら治療を続けました。

サッカーをやっても痛みが出なくなり、と大会の1回戦で強豪校と当たってしまったのもあり、引退となってしまいました。

治療家として、引退試合に出場させることができなかったことがとても悔やまれます。もし自分が引退試合に出ることができなかったら、一生悔しい思い出として残ってしまうと思うからです。

今回は、股関節の内部損傷があったため本人の希望が叶うことがありませんでした。
原因がよくわからないまま関節唇損傷が起こったことが不思議でなりません。
今回初めてのケースでしたので、悔しい思いと経験になりました。

同じような境遇の患者さんがきた時には、
何ができるか、
改善する方法はないか、
見落としているところはないか、
そんなことを考え続けながら、
股関節に痛みがある方を治療しています。

治りやすい身体をつくって元気な明日へ
住所 東京都杉並区阿佐谷北6ー30ー3ー1階
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2006年国家資格 柔道整復師 取得

患者さまの身体を理解し、しっかりサポート出来るように勉強してきました。様々なお悩みにもしっかりサポートしていきます。

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